シートライニング工法とは
工場制作のFRP成型板を全面接着だから大幅なライフサイクルコストの低減
シートライニング工法は、高耐食性のビニルエステル樹脂を用いたFRP成型板を使用した工法です。
コンクリート躯体に全面接着することで「接着安定性」「耐硫酸性」「遮断性」を 併せ持つことができます。
ジックボード工法シリーズの 全面接着へのこだわり
特長
全面接着工法と部分固着(物理的固着)工法の特性比較
項目 | ジックボード工法【全面接着工法】 | 他社シートライニング工法【部分固着(物理固着)工法】 |
---|---|---|
接着断面図 | ||
一体化(接着性) | ・ジックボード裏面の立体クロスと無 機質系グラウト・モルタル・コンク リートが全面に一体化 ・ジックボードが、エポキシ樹脂により、 コンクリートに全面に一体化
|
・シートの突起部のみでコンクリートに固着する。 ・接着面積が少なく、突起以外のシート裏面 (赤線部分)は固着しない。 |
背面水圧の影響 | ・全面接着しているため、背面水圧の 影響を受けにくい。 |
・部分固着のため未接着箇所(赤線部分)に浮き・ ふくれが生じる。 |
目地部等の 部分損傷からの 硫酸侵入の影響 |
・目地部等で部分損傷が生じた場合、 全面接着しており裏面への硫酸侵入 も防げ、その箇所のみの補修で対応 可能。 |
・目地部等で部分損傷部が生じた場合、損傷部 から硫酸が侵入し、シート裏面が未接着で あるため、シート裏面に硫酸が侵入して、 コンクリート劣化が生じる可能性がある。 |
接着安定性 | 標準状態:1.5N/mm2以上 吸水状態:1.2N/mm2以上 |
0.24N/mm2以上 |
シートライニング工法とは
シートライニング工法は、コンクリート腐食が極度に見られる環境で、点検・補修・改築が困難で、メンテナンスフリーが求められる施設に適用されます。
シートライニング工法成型品後貼り型として、ジックボードGR工法、ジックボードT工法、ジックボードS工法、型枠型としてジックボードK工法とプリプレグ後貼り型としてHKS工法など用途に応じた工法をラインナップしております。
種類と特性比較
成型品後貼り型 | 型枠型 | |||
---|---|---|---|---|
ジックボードGR工法 | ジックボードT工法 | ジックボードS工法 | ジックボードK工法 | |
接着方法 | 無機質系グラウトと立体クロス | 無機質系モルタルと立体クロス | エポキシ樹脂と成型品 | コンクリートと立体クロス |
50年対応 | ◎ | ー | ー | ー |
工期短縮 | ○ | ◎ | ◎ | ◎ |
円形対応 | ○(大口径) | ー | ー | ◎ |
躯体との一体化 | ◎ | ◎注1 | ◎注2 | ◎注3 |
◎ 優れている・適用可能 / ○ 良好・適用可能 / - 適用外
(注1)モルタルとの圧着工法のため、裏面に軽微なエア溜まりが生じる場合がありますが、躯体との一体化には悪影響を与えません。
(注2)樹脂との圧着工法のため、裏面に軽微なエア溜まりが生じる場合がありますが、躯体との一体化には悪影響を与えません。
(注3)コンクリート打設にて一体化させるため、コンクリートの打設・充填状況に影響を受けることがあります。
(注4)樹脂との接着工法のため、裏面に軽微なエア溜まりが生じる場合がありますが、所定の許容値を超えない限り躯体との一体化には悪影響を与えません。
ジックボードGR工法の特長
ジックボードGR工法は、耐用年数50年を実現した工法です。高 耐食性ビニルエステル樹脂FRP板の裏面に立体クロスを一体 成型した複層成型板(ジックボード8mm厚)を無機質系グラウト 材で躯体に全面接着させるコンクリート防食被覆工法です。
ジックボードT工法の特長
ジックボードT工法は、高耐食性ビニルエステル樹脂FRP板の裏 面に立体クロスを一体成型した複層成型板(ジックボード2mm 厚)を無機質系モルタル材で躯体に全面接着させるコンクリート 防食被覆工法です。
ジックボードS工法の特長
ジックボードS工法は、高耐食性ビニルエステル樹脂FRP板の裏 面をメルボン仕様(MB)とした成型板(ジックボードMB2mm厚) をエポキシ樹脂系の塗布型ライニング工法で躯体に全面接着さ せるコンクリート防食被覆工法です。
ジックボードK工法の特長
ジックボードK工法は、高耐食性ビニルエステル樹脂FRP板の裏 面に立体クロスを一体成型した複層成型板(ジックボード2mm 厚)を型枠に取付けて型枠を組み、打設したコンクリート躯体に直 接全面接着させるコンクリート防食被覆工法です。