塗布型ライニング工法に求められる基本的な要求性能として、「接着安定性」「耐硫酸性」「遮断性」の3つが挙げられます。下水道施設において、要求される性能に対応できる機能や性能と長年の実績からライフサイクルコストの削減、長寿命化対策をご提案できるよう各ラインナップを提案します。水分を含有している無機質系コンクリートとエポキシ樹脂等の有機質系被覆材料の接着安定性を確保するため、エポキシエマルジョン系樹脂と無機質
粉体を組み合わせた素地調整材を約40年前に開発し、塗布型ライニング工法に適用しています。この素地調整技術を適用することにより、コンクリートの湿潤面に対して、良好な接着安定性を確保します。

塗布型ライニング工法の接着安定性を確保する素地調整技術

  • コンクリート防食被覆の耐久性確保の要求性能

耐久性→接着安定性/耐硫酸生/遮断性

【接着安定性】
防食被覆層が接着界面での応力発生などに対して十分上回る接着力を持ち、素地(コンクリート・モルタル)と安定した接着性を耐久的に維持。
【耐硫酸性】
防食被覆層が腐食環境下で劣化せず化学的抵抗性(耐薬品性)を耐久的に維持する能力。
【遮断性】
防食被覆層が腐食物質を浸透させず耐久的に腐食環境と遮断する能力。


 

特徴

  • ジックレジンHE104Xは、コンクリート表面含水率に影響を受けない材料特  性のため、初期接着性が優れている。
  • 防食被覆層のふくれや剥がれに対する引き剥がしへの抵抗力が高く、長期  接着安定性が優れている。

 

防食被覆層の接着損傷(ふくれ・剥がれ)への対策

引き剥がし力に対する抵抗性の向上。特殊無機質系粉体と特殊変性エポキシ樹脂を主成分とするエポキシエマルジョン系ポリマーセメント素地調整材「ジックレジンHE104X」は、ふくれや剥がれに対する抵抗性を高めるため、引き剥がし力に対する抵抗性を高め、引き剥がし試験の結果では従来品に比較して強度が約5割増加しています。


コンクリート防食塗布型ライニング工法引き剥がし試験状況

引き剥がし試験状況

引き剝がし強さ試験結果

材料名 引き剥がしの強さ(J)※

ジックレジンHE104X
(エキポシエマルジョン系ポリマーセント)

1.01(146)

従来品
(エキポシエマルジョン系ポリマーセント)

0.69(100)

※1J=1N・mで引き剥がし時の仕事量を表す。
( )数値は従来品を100とした場合の割合。


コンクリート湿潤面への優れた接着性


ジックレジンHE104Xは、エポキシエマルジョン系ポリマーセメント素地調整材であり、施工時の表面含水率の測定は不要で、湿潤面への接着安定性能を有する材料のため、初期の接着性能を確保します。


引き剝がし強さ試験結果

材料名 接着強度※
ジックレジンHE104X
(エキポシエマルジョン系ポリマーセント)
標準状態
(乾燥面)
吸水状態
(湿潤面)
2.0N/mm2
以上
2.0N/mm2
以上

※JS防食技術マニュルの接着強度の基準値
 標準状態:1.5N/mm2以上
 吸水状態:1.2N/mm2以上


 


下水道施設の防食対策に、要求される性能や機能に対応でき、長年の実績からコストの削減、長寿命化対策をご提案。


 

特長

様々な材質の工法を有し、適材適所に対応します。また、シートライニング工法に比べて安価となる場合があります。各ラインナップは「接着安定性」「耐硫酸性」「遮断性」に優れております。


施工前

施工前


施工前

施工前


 


用途


下水処理施設、し尿処理施設、農業集落排水処理施設、ゴミ処理施設、ポンプ施用 途 設、排水処理施設など、コンクリートの腐食や中性化を受けるコンクリート製水槽。

 

工法規格・種類

日本下水道事業団「下水道コンクリート構造物の腐食抑制技術及び防食技術
マニュアル」の塗布型ライニング工法の品質規格の適合。

  • 各種ライニング工法のD種の特性比較 ◎:優れている  〇良好  △適用条件の検討が必要


ジックライトⅢ
D工法
ジックライト
ⅡD工法
カーボンセラミック
JE-5CT工法
ジックレジンJE-
PM2プライ工法
ジックレジンKG-
D工法
ジックコートVE-D
工法
ジックウレアD
工法
臭気低減エポキシ
樹脂, 積層仕様
積層仕様 エポキシ樹脂
モルタル仕様
エポキシ樹脂,
耐強材積層仕様
エポキシ樹脂,
耐有機酸仕様
補強材積層仕様
ビニルエステル樹脂
ポリウレア樹脂
吹付け仕様
湿潤面への
接着性
耐硫酸性
高濃度
耐薬品性
耐有機酸性
塗り重ね
工程数
5工程 5工程 3工程 5工程 4工程 6工程 3工程
設計厚さ 1.3mm 1.3mm 5.0mm 1.3mm 1.3mm 2.0mm 3.0mm
材料曲げ高度
(ふくれ抵抗性)
  • 新設の場合:欠陥部の処理、前処理(出隅部・配管等処理)、表面処理(高圧水処理、目違い段差修正)
  • 改築の場合:劣化部除去、断面修復等

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